第417章

小林絵里「……」

  小林絵里は松本桜を無視して、その少年のほうへ視線を向けた。

「あなたは……?」

  須藤星皓は言われて、ほんの一瞬だけ目を見開く。すぐに照れくさそうに頭をかきながら言った。

「覚えてないんですね。大丈夫です。俺、ここのスタッフなんで。何かあったら呼んでください」

  小林絵里を助けたことには、触れもしない。

  目の前の少年は、なぜだか妙に見覚えがあった。

  けれど須藤星皓は、それ以上何も言わずに踵を返し、去っていった。

  横で松本桜が「チッチッ」と舌を鳴らす。

「完全に魂抜けてたじゃん。絵里と一夜を共にしたのに忘れられた男、って感じ。絵里、ほんと...

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