第425章

「どこへ逃げるつもりだ?」

古川修一は顔を強張らせ、黒い目で彼女を睨みつけた。

「あ、あ、あんた……なに掴んでんのよ!」松本桜は怯えきった顔で叫ぶ。「離してよ! この変態! 言っとくけど、わたしはあんたと……そ、そういうことする気なんてないから! そのつもりなら諦めなさい!」

古川修一は呆れたように鼻で笑った。

「なに勘違いしてる。俺が、お前なんかに手ぇ出すと思ってんのか?」

松本桜の抵抗が、ぴたりと止まる。

は?

わたしに手を出す気がない?

……わたしが、眼中にないって?

松本桜はぐいっと顔を向けた。

「じゃあ、なんでそんなムキになるのよ」

古川修一の瞳に、一瞬だけ驚...

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