第430章

高川寒彦はその場で笑い声を弾ませた。「そりゃあ、いいタイミングで駆けつけられそうだな。待ってろ!」

「うん」

通話を切る。

小林絵里が顔を上げると、松本桜が意味ありげな笑みを浮かべていた。

その笑い方が妙にぞわっとして、絵里は首をかしげる。「……何を笑ってるの?」

松本桜が舌を鳴らす。「いやぁ、ほんとに吹っ切れたんだねぇ。九号公館の清純系男子大学生の次は、バーの王子様・高川寒彦。で、次は誰?」

小林絵里「……」

「考えすぎ。須藤星皓はわたしを助けてくれたし、高川寒彦さんも何度も助けてくれた。助けてもらったら用が済んだら捨てる、みたいなこと……できないよ」

松本桜「ちぇっ!」

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