第447章

小林絵里はそのまま階段を下りていった。

地下は上よりも冷え込んでいる。彼女が足を踏み入れるたび、灯りが一つ、また一つと順に点いた。

鉄格子の扉の前で立ち止まった瞬間、小林絵里は眉を寄せる。

「……中にいるの、誰?」

「……こ、小林絵里……か?」

男の声が、驚くほど弱々しく返ってきた。

かすかに、血の匂いまで鼻を刺す。

小林絵りは表情を強張らせた。

「あなた、誰なの?」

「俺は……佐川海斗だ」

小林絵里の瞳が、ぱっと見開かれる。

「佐川海斗? 本当に……佐川海斗なの?」

彼女は鉄格子を掴み、必死に中を覗き込んだ。だが、奥は真っ暗で、何も見えない。

「俺だ……頼む、助け...

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