第451章

冷たいものが、心の底からじわりと広がっていく。小林絵里は必死に感情を押さえ込んだ。

 高橋雲がファスナーを上げ終えると、ふいに尋ねた。

「小林絵里、あの地下室……見たの?」

 小林絵里は首を横に振る。

「いいえ。外に出たらすぐ来ました。おばあちゃんに何かあったらって……」

「見てないならいい。見てたら、怖がると思って」

 そう言い終えるなり、高橋雲は衣装部屋を出ていった。

 高橋雲はそのまま寝室からも姿を消す。小林絵里が廊下へ出てきたとき、顔色は青ざめていた。

 坂田和也はすぐに異変を察し、歩み寄って手を取る。触れた指先が、氷みたいに冷たい。

「どうした?」

 だが小林絵...

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