第453章

  握られている手に、ふいにぎゅっと力がこもった。小林絵里は痛みに眉をひそめ、坂田和也を見上げる。何のつもり?――そんな視線で問いかけた。

  坂田和也の細長い目に、ひやりとした色が差す。淡々と告げた。

「余計なことは考えるな。離婚を有利に進めたいからって、ばあちゃんに何かしたら――俺は離婚しない。戸籍に載るのは『死別』の二文字だ」

  小林絵里「……」

  言葉が出ない。呆れるにもほどがある。

  どうしてわたしの考えてることが分かるの?

  この男、読心術でも使えるの?

  坂田和也はまたもや表情を読み取ったみたいに、薄く言った。

「離婚したいって気持ち、いつも顔に書いて...

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