第465章

坂田お婆さんの言葉が落ちた瞬間、リビングにいた面々はそろって息をのんだ。

坂田和也は顔を強張らせ、祖母の前に膝をついて尋ねる。

「お婆さん、いま……覚えてるのか?」

坂田お婆さんは和也の頭を撫でて、当然だと言わんばかりに頷いた。

「もちろん覚えてるよ。わたし、ボケたわけじゃないんだから。あんた、前は夕子と結婚するって言ってたじゃないか。今日はどうして、その子を連れてきたんだい?」

和也は即座に違和感を掴み、小林絵里を指して問いかけた。

「じゃあ……この人のことは覚えてる?」

坂田お婆さんは指先の先へ視線を移し、すぐに首を横に振る。

「知らないねえ。この子は誰だい? 家に新しく...

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