第489章

松本桜の視線が彼の股間をさらりとなぞり、言葉にできない色が瞳に滲んだ。彼女はそのままドアを開け、書斎を出ていく。

古川修一は一瞬、表情を止めた。度胸のある女だとは思っていたが、ここまでとは。

胸の奥で、ひどくいやらしい芽がするりと伸びる。ほんの少しの高揚を連れて。松本桜の背中を追う視線は、いつの間にか暗さを増していた。

松本桜はソファまで行くと、自分のバッグをつかんで立ち去ろうとする。

だが、古川修一が前に回り込み、行く手を塞いだ。

松本桜は淡々と彼を見上げる。

「まだ何か?」

古川修一はしばらく無言で彼女を見つめ、ふいに口を開いた。

「遊ぶか?」

深夜、男女が二人きり。そ...

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