第492章

小林絵里は、さっと視線を逸らした。

あの人の目は、ひとを見据えるとき妙に真っ直ぐすぎる。今さら気づいてしまう。――わたしには、少し重い。

距離を保ったほうがいい。

屋敷の中へ入ると、小林絵りは坂田和也を見上げて言った。

「……もう、話してくれますか?」

坂田和也は冷ややかに答える。

「海外の仮想番号だ。追わせたら、坂田家のボディガードの一人に行き着いた」

小林絵里の眉が寄った。

「誰がその人に指示して、あんな写真を送らせたんですか? 目的は何です?」

「お前、あの写真を見た瞬間、最初に何を思った?」

小林絵里は唇をきゅっと結ぶ。

「……見捨てられないって。助け出したいっ...

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