第516章

須藤星皓は料理を眺めて言った。「見た目からして、もううまそうだな」

箸を取り、ひと口。途端に瞳がぱっと輝く。

「うまい!」

小林絵里は小さく笑んだ。「わたしのごはんを食べた人、みんなそう言うの」

別に自慢したいわけじゃない。実際、誰が食べても「おいしい」と言うのだから。

須藤星皓は感心したようにうなずく。「この腕前なら店が出せるよ。絶対、人気出る」

小林絵里も頷いてみせる。「うん。将来、引退したら小さな食堂でもやろうかな。気が向いたら開けて、気が向かなかったら閉めるの。とことん自分勝手にね」

須藤星皓がくすっと笑った。

二人は黙々と食べ進める。空気は穏やかで、悪くない。

た...

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