第555章

「古川修一が、どうしてあんなに早くお前たちの居場所を突き止めたと思う?」

 その言葉を耳にした瞬間、小林絵里の足がぴたりと止まった。ゆっくり振り返った彼女の顔には、信じられないという色が浮かぶ。

「……あなたなの?」

 坂田和也は口の端をつり上げて笑った。

「ああ。俺だ」

 指先に煙草を挟んだまま、彼は小林絵里の正面へ歩み寄る。衝撃で血の気を失った頬を見つめ、そっと手を伸ばして撫でた。声は低く、恋人に囁くみたいに柔らかいのに――吐き出す言葉だけが、どうしようもなく下劣だった。

「お前を引き止められる人間を、逃がすわけないだろ。小林絵里、松本桜は逃げられない。……お前もな」

 小...

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