第594章

小林絵里は表情を硬くして、尋ねた。「桜、この件について……ほかに思うところ、ないの?」

松本桜は手羽先にかぶりつきながら言う。「思うところって? 別にないよ。あいつが政略結婚したいなら、すればいいじゃん」

小林絵里の眉間にしわが寄る。「でも、あなたたち二人の間には……」

それを聞いた松本桜は、ぷっと吹き出した。「なーんだ、心配してるのってそこ? だったら大丈夫。もし本当にあいつが結婚だ婚約だってするなら、わたしは絶対に関わらない。わたしね、一番嫌いなの。不倫の相手ってやつ」

小林絵りはそこでようやく、ふっと息をついた。松本桜がそう考えてくれるなら、それが一番いい。

古川修一がどう動...

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