第603章

「友だち?」

 坂田和也は冗談でも聞かされたみたいに、鼻で笑った。

「松本桜は必死でお前らをくっつけようとしてたろ。もう少しで土下座して『結婚しろ』って言い出す勢いだったのに。あれで友だちだって?」

 小林絵里は口元をひくつかせる。

「ただのおせっかいです。友だちかどうかは、わたしが決めます」

「じゃあ言っとけ。何にでも首突っ込んでたら、そのうち自分の身を滅ぼすぞ」

 小林絵りの口元が、またぴくりと動いた。松本桜はただ、坂田和也の神経を逆なでしたかっただけだ。

 彼女は坂田和也のことが、心底嫌いだった。

 小林絵里は一歩踏み込むように言った。

「だから……須藤星皓さんのこと...

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