第690章

松本桜は少し考え、たしかにそうかもしれないと思ってうなずいた。

「うん、行こう。一緒に」

警察署に着くと、小林絵里と松本桜は一緒に男の証人として話をした。金髪の男もその男も負傷していたが、騒ぎを起こしたのは金髪のほうだ。責任を問われることになる。もう一方は調書を取られただけで、そのまま帰された。

警察署を出ると、小林絵里が言った。

「病院で傷、ちゃんと診てもらいましょう」

額の皮膚が裂け、血がつうっと流れている。

男の視線が小林絵里の顔に落ちる。次の瞬間、ぱっと大きく笑った。やけに澄んだ、まっすぐな目で。

「君が無事でよかった」

小林絵里の表情が一瞬、止まる。

松本桜が身を...

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