第697章

「本当なの!?」

 松本桜はますます興味津々になった。「それで、いったい何なの?」

「今は秘密。うまくいったら教えるね」小林絵里は意味ありげに笑う。

「ふん。あたしにまで隠すんだ」松本桜は鼻を鳴らし、ぷいっと顔を背けて歩いていった。

 小林絵里は鼻歌を続けながら、料理の手を止めない。

 出来立ての料理が卓に並ぶと、松本桜はまた尻尾を振るみたいに戻ってきた。

 そのとき、小林絵里のスマホが鳴った。取り出して画面を見ると、斉藤子玄からの着信だった。

「もしもし、子玄」

 声に自然と笑みが混じる。

 受話口から、穏やかな声が返ってきた。「絵里、最近どうしてる?」

「元気だよ。子...

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