第707章

坂田和也「……」

  眉間に深い皺が刻まれる。坂田お婆さんにはスマホの写真など見えないと察し、彼はそのまま小林絵里へ電話をかけた。

「もしもし?」

 すぐに繋がり、女の柔らかな声が耳に届く。

 坂田和也「人を向かわせる。療養院まで来い。祖母の様子が、ちょっとおかしい」

 小林絵里「え……何かあったんですか?」

 坂田和也「来ればわかる」

 それだけ言って、ぶつりと通話を切った。

 坂田お婆さんは相変わらず孫嫁を求めて落ち着かない。坂田和也は宥めるように告げる。

「迎えに行かせた。もうすぐ来る。少し休んでろ」

 坂田お婆さんは今にも泣き出しそうな顔で、まるで「孫嫁をどこへや...

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