第714章

小林絵里は言った。「眠れなくて、ずっと映画を観てたの」

松本桜がすっと寄ってきて彼女の隣に腰を下ろし、腕に抱きつく。頭を肩へ預けたまま、ぽつりと切り出した。

「絵里、わたし……古川修一と付き合うことになった」

「え?」

小林絵里はびくりとして、彼女の顔を見た。

松本桜は経緯をかいつまんで話し、最後にふっと笑う。

「まさか、あんなにあっさりOKするなんてね」

小林絵りの眉がきゅっと寄った。

「……本当に、それでいいの? ちゃんと考えた?」

松本桜は肩をすくめる。

「考えたってどうにもならないでしょ。下手に逆らって怒らせたら、痛い目みるのはわたしだし。楽しめるなら楽しんだほう...

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