第72章

ただ、ゆったりと垂れた布地は歩くたびにふわりと翻り、その下から引き締まった筋肉の隆起を覗かせていた。

小林絵里の視線からは、ちょうど彼の見事に割れた腹筋がはっきりと見えていた。

トクトクと、鼓動が少し早まった気がした。

坂田和也はすでに彼女の目の前まで歩み寄り、わずかに身を屈めると、精悍で整った顔に薄い笑みを浮かべて見下ろした。

「見惚れたか?」

小林絵里の顔は、火が出るほど真っ赤に染まっていた!

だが次の瞬間、何かを思い出したように、顔に浮かんでいた気まずさも動揺もすっと消え去った。

「見たっていいでしょう? わたしたち、まだ離婚していませんし。あなたはわたしの夫なんだから、...

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