第804章

小林絵里は眉をひそめ、日野安月をちらりと見た。

日野安月はいたずらっぽく、彼女にウインクしてみせる。

「二人で話してて。ちょっと外してくる」

二人に言いたいことがありそうだと察した坂田和也は、病室を出ていった。

彼の姿が消えるやいなや、小林絵りは言う。

「……あの人、あなたの義兄じゃないわ」

日野安月はたちまち笑い出した。頬に小さなえくぼが二つ。愛らしく、どこか小悪魔めいて見える。

「知ってるよ。喧嘩したんでしょ? 今は顔見るだけでムカつくって感じ。カップルの喧嘩って大体そうじゃん。じゃあ、もう言わない」

小林絵里「……」

説明しても、通じない。

坂田和也と離婚するつもり...

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