第906章

須藤星皓の背中が遠ざかるにつれ、胸の痛みもじわりと深くなっていった。

ぼんやりしてしまう。

どうして……?

あの背中を見ているだけで、どうしてこんなに苦しいのだろう。

こんなの、おかしい。

そもそも最初から、彼に近づいた目的は純粋じゃなかった。情なんて抱くはずがない。

それなのに——冷たく、嫌悪をにじませたあの目。突き放すような態度を思い出すだけで、息が詰まるほどつらい。

庄司玉輝はくるりと背を向け、軽く顎を上げて目を閉じた。呼吸を整え、感情を押し込めてから、車へ乗り込む。

いけないことなら、早めに引くべきだ。

どうせ、最初から「遊び」のつもりだったのだから。

須藤星皓が...

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