第945章

 彼女は必死に身体を起こしてドアを開けた。立っていたのは須藤星皓だ。顔面が真っ青で、背を丸めている彼女を見た瞬間、須藤星皓の眉間がぎゅっと寄る。

「どうした?」

 彼は一歩踏み出し、彼女の身体を支えた。

 庄司玉輝はそのまま彼の胸に体重を預け、息も絶え絶えに告げる。

「胃が……すごく痛い。病院、連れてって……」

「分かった」

 須藤星皓は短く答えると、いったん彼女を椅子に座らせた。すぐにスマホとバッグをつかみ、次の瞬間には庄司玉輝を抱き上げて、足早に外へ向かう。

 ちょうど外から戻ってきた小川甘乃が、その光景にぎょっとして前へ回り込んだ。

「ちょっと! どこに連れてくの?」

...

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