第963章

古川修一は松本桜の足に靴を履かせると、間髪入れずに身を乗り出し、その唇にキスを落とした。

「わあ!」

人だかりの中から、どよめきと歓声が一斉に弾ける。

古川修一は松本桜をひょいと横抱きにし、そのまま大股で外へと歩き出した。

誰かが投げたのだろう、色とりどりのテープがふわりふわりと舞い落ち、二人の肩や髪に降り積もる。あたりは笑い声で満ちた。

高級車の隊列はそのままホテルへ。途轍もない規模で、係が通路を確保し、まるで二人のためだけに道が一本用意されたかのようだった。

挙式会場――宴会ホールは息をのむほど広く贅沢で、クリスタルのシャンデリアが夢みたいな光をこぼしている。招待客たちは次々...

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