第99章

「もしもし?」

坂田和也は坂田邸に戻ったばかりだったが、小林絵里からの着信に気づくと、ほとんどためらうことなく通話ボタンを押した。

絵里は感情を押し殺そうとしていたが、その声には微かな震えが混じっていた。

「和也さん、わたしに手配してくれたボディガードはどこですか? ぴったり張り付いて守ってくれるはずの人たちは?」

和也は彼女の語気からただならぬ様子を察知して尋ねた。

「何があった?」

「とにかく、わたしのそばにずっといてくれるボディガードが必要なんです」

「何があったのか言わない限り、手配のしようがないだろう」

「そんなの知りません。とにかく、ぴったり張り付いてくれるボディ...

ログインして続きを読む