第107章

サマー視点

目覚ましの音が、十二月の闇を刃物みたいに切り裂いて、私は目を覚ました。六時半。部屋の隅のラジエーターががたがたと鳴り、しゅうしゅうと息を吐いているのに、空気は吐息が白く見えそうなくらい冷たい。しばらく仰向けのまま天井を見つめた。胸の奥が、名前のつかない何かできゅっと締まっている。

シンフォニー・ホールの夜から三週間。あの花を見つけてから三週間――「エンドレス・サマー」という名のアジサイ。ばかみたいに綺麗で、ばかみたいに高くて、あれはいったい彼にいくらかかったのだろうと考えるだけで胃が痛くなる。キアランとまともに話してからも三週間。物理の授業で保っている慎重な距離、廊下ですれ違う...

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