第十四章

サマー視点

一時間後、わたしは自分の部屋で機内持ち込みの荷物を最終確認していた。スマホはベッドの上に置いてあって、セーターを畳んだり靴下の数を確かめたりする合間に、何度もちらりと画面を見てしまう。来るはずのないメッセージを、来てほしくて待っていた。

スマホが震えた。胸が跳ね上がる――けれど、ミアからだった。

「無事にね、スーパースター。ニューヨークでぶちかまして。落ち着いたら“あの人”のこと、ぜんぶぜんぶ送ってよね。❤️」

胃の奥に結び目があるのに、わたしは思わず笑ってしまう。

「了解。もう会いたい」

キーランからは、何も来ない。時間が過ぎるたび沈黙が重くのしかかった。あの午後、雨...

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