第161章

サマー視点

サイレンの音はさっきよりもずっと大きくなっていた。たぶん三、四ブロック先まで来ている。けれど、建物に反響してはね返るせいで、正確にどこから近づいてきているのかはわかりにくかった。

ドレイクはなおもしゃべりながら、じりじりと後ずさった。近づいてくるサイレンに張り合うように、その声は次第に大きくなる。

「これで終わりじゃない。全然終わりじゃないぞ。おまえは俺の息子だ。あの子は俺の娘だ。これは俺の家族なんだ。おまえに勝手に――」

そして彼は身をひるがえすと走り出し、建物のあいだの路地へ消えていった。まるで巣穴へ逃げ戻る鼠みたいに。

キャサリンはリリーの手を引いてマンションの入口へ...

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