チャプター 60

サマー視点

試験前日、目が覚めている時間はすべて、不安とコーヒーの中で溺れるように過ごした。

二度目の人生ぶんの記憶があっても、胃の奥に結ばれたしこりからは逃れられない。生まれ変わったからといって、試験への恐怖まで魔法みたいに消えるわけじゃない。でもキーランのノートを追っていくうちに、点と点がつながりはじめた。進歩だ。本当の進歩。それでもコーヒーを飲みすぎて、手はずっと小刻みに震えていた。これを乗り切ったら何を自分に許す?トリュフ風味のフライドポテトが添えられた巨大なバーガーに、ミルクシェイク二つ。

三〇九号室は、古い教科書と床用ワックスの匂いがした。朝の陽光が机の上に鋭い線を引く。トン...

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