チャプター 67

ケイラン視点

薄れゆく夕陽の中、彼女がそこに立っているのを見つめた。白いジャケットに、高そうなバッグ。待たされていたせいで上気した、きれいな顔。彼女は――俺が足を踏み入れることはできても、決して住みつくことはできない世界の人間だった。そして、彼女が俺を「大事な存在」みたいに見てくるたび、俺に時間と気持ちと、くそったれなコーヒーまで割く価値があるみたいに扱うたびに、そんな根本的な真実を俺は忘れてしまう。

「危ねえよ」ようやく俺は言った。「一人で俺を探しに来るのは。夜に。人のいない建物で」

彼女はぱちりと瞬きをした。「学校は安全よ」

「そういう意味じゃない」

思ったよりも荒い声になった。...

ログインして続きを読む