チャプター 84

ケイラン視点

「そこにいるのは誰?」トンプソン先生の声が、鋭く疑い深く響いた。

顔を上げると、森の奥から教師たちが入ってくるのが見えた。たぶん物音に引き寄せられたのだ。そして、その後ろに――

サマーがいた。

パジャマの上にコートを羽織り、寝起きみたいに髪はぐしゃぐしゃ。目の縁は赤く、泣いていたみたいだった。

しかも、真っすぐに俺を見つめている。

すべてが止まった。

俺はタイラーの携帯を見せるところだった。カメラを見せる。奴が何をしようとしたか説明する。証拠に全部しゃべらせればいい。

だが、サマーがここにいる。

その瞬間、別の道が見えた。もっといい道が。

タイラーが慌てて立ち...

ログインして続きを読む