第7章

 数日が過ぎた。

 サイモンは三十日間、欠かさず屋敷に現れては、私への面会を求めた。

 青い薔薇の花束を抱え、屋敷の門前に突っ立ったまま動かない。

 衛兵が容赦なく怒鳴りつける。

「失せろ。お前みたいな下賤なものが来たら、床が汚れる」

 次の瞬間、蹴りが飛んだ。

 サイモンは泥水へ転がり、華やかに咲いていた薔薇も一緒に叩き落とされる。鮮烈な青は、吐き気のする生ごみの臭いと泥にまみれ、あっという間に死んだ色へ変わった。

「ゼラは……綺麗好きなんだ……」

 サイモンは泥の中に膝をつき、服の中で唯一、まだ白さの残っているシャツの端を使って、薔薇についた汚れをそっと拭う。

「これは...

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