第122章 小細工

白川凰姫は指先をきゅっと握りしめ、言葉を失った。

最高級の素材で、極限まで研ぎ澄ました作品を作りたい。

そのことばかりを考えていて――不格好な利益率から、無意識に目を逸らしていた。

「25ページを開いて。『鷹の爪』ロックの構造図」

芳丸巡哉の声は続く。低く、冷静で、感情の揺れがない。

「デザインのインパクトは認める。だが工房に確認したか? この構造、実際に鋳造したときの良品率はどれくらいだ」

白川凰姫は唇を一直線に結ぶ。

聞いていない。

描き終えた図面を、そのままレオに投げただけだ。

芳丸巡哉が代わりに答える。

「60%だ」

「つまり10個作って4個が不良になる。で、お...

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