第133章 門にも入れない

30分後、タクシーが王朝クラブの金色に輝く正門前で止まった。

先に降りた安藤汐は、目の前の建物を見上げる。灯りは眩いほどで、まるで宮殿だ。空気にまで、金と権力の匂いが染みついている気がした。

太田萌と松本灯彩がその後ろに続き、ほかの同級生たちもぞろぞろと降りてくる。どこを見ても新鮮で、同時に落ち着かない。背筋が自然と固くなる。

入口のスタッフは三人を見て、ほんの一瞬だけ目を細めた。見下すような色が、かすかに滲む。だがすぐに完璧な営業スマイルへ戻り、丁寧に頭を下げた。

「いらっしゃいませ。ご予約はございますか」

「安藤汐です。木下さんには話が通ってるはず」

名を告げると、スタッフは...

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