第56章 白川家の全員を恨む

芳丸巡哉の胸が、針で刺されたみたいにちくりと痛んだ。彼はすぐにベッドの縁へ戻り、反対の手で彼女の氷のように冷たい指を包み込む。自分の体温で、少しでも温めたかった。

「行かない。ここにいる。ずっと一緒だ」

闇の中で、白川凰姫の堪えていたものがついに決壊した。声は出ない。ただ涙だけがつうっと頬を伝い、枕を静かに濡らしていく。

芳丸巡哉は身を屈め、彼女を抱きしめた。押し寄せたのは、底なしの後悔と自責。いつもの冷静さも自制も、波にさらわれるみたいに跡形もなくなった。

「……悪かった」額を彼女の額に押し当て、しゃがれた声で繰り返す。「凰姫、ごめん……俺が悪い」

「白川逸也……あの人たち……」...

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