第68章 本当に縁がないだけだ

祖母はベッドにもたれ、アルバムをめくっていた。白川凰姫の姿を見つけるなり、すぐに手招きする。

「凰姫、こっちへおいで」

白川凰姫は牛乳の入ったグラスを差し出し、ベッドの縁に腰を下ろした。

「おばあさま。たかが一つの宴席のことで、お身体を悪くなさるなんて、もったいないです」

祖母はたしなめるように彼女を睨んだ。

「ほんとに、あんたはよく見てるね。気づいてたのかい」

「おばあさまの演技、私よりずっとお上手ですもの」

凰姫もふっと笑う。瞳の奥に、いたずらっぽい光がかすめた。

祖母と孫娘はひとしきり笑い合い、そのあと、部屋にはふっと静けさが落ちた。

祖母はアルバムを閉じ、小さく息を...

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