第151章 古賀硯司、私を放して!あまりにもひどい!

産婦人科の検診は順調に終わり、洛条北兎も胎児も健康そのものだった。

検診が終わり、洛条北兎が江沢冬弥の車に乗り込むと、小野寺彩音は乗車しなかった。

「先輩、私と北兎の家は方向が違うので、ご迷惑はかけられません」小野寺彩音は改めて礼を言った。

江沢冬弥の表情が一瞬こわばったが、すぐに自然なものに戻った。「君の住まいは洛条さんの家から遠くないと記憶しているが。一緒に送っても手間ではないよ」

江沢冬弥が言っているのは、小野寺彩音のあの高層マンションのことだが、それはもう南韻に返してしまった。

「私……あそこにはもう住んでいません」小野寺彩音は洛条北兎の言葉を思い出し、いっそのこと言ってしま...

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