第202章 大きい?赤ちゃん

周藤啓はバックミラー越しに後方をちらりと窺い、ちょうど社長が奥様を膝の上に抱きかかえ、その唇に軽くキスをしているところを目にした。

周藤啓「……」そっと後部座席のパーティションを上げた。

「彼女が言うには、母さんが明日退院する、それだけだと」古賀硯司は真実を語らなかった。

南野知意はもともと例の御曹司たちとカードゲームに興じていたが、しばらくするとまた古賀硯司の隣に戻ってきた。

『江沢冬弥の心臓ドナーは永都から来たと聞きました。古賀様はその心臓の出所をご存知でしょうか?』——これが南野知意の言ったことの全てだった。

この一言のせいで、古賀硯司は南野知意が耳元で囁くのを許した。その親密...

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