第359章 正妻?惜しい

「高橋家が認めた未来の正妻は、あんたなんかとは違うのよ!」

 篠原白珠は答えを待たず、ただ恨めしげに神崎暁を睨みつけた。

「神崎暁、あんたみたいな立場の人間なんてね、上の人間の情けに縋って虎の威を借るだけの玩具に過ぎないわ。私と大差ないじゃない!」

 捨て台詞を吐かれたところで、神崎暁にとっては痛くも痒くもない。

 正妻?

 古川月が?

 なるほど、未来の『社長夫人』である古川月の威光にあやかりたいというわけか。残念なことだ。

 ……

「高橋社長、夜の会議は明日の朝に延期されました」

 秘書が報告する傍ら、高橋樹はすでに上着を羽織り、外へ出ようとしていた。

 ……うん、いつも...

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