第79章 古賀硯司、お前はクソ野郎だ!恥を知れ!

「何するの?」

温顔は咄嗟に顧硯辞を突き放し、驚愕に顔を強張らせ、信じられないといった様子で口元を覆った。

唇にはまだ、男に吸われた感触が生々しく残り、心臓が跳ね上がる。

温顔は必死に呼吸を整えた。「顧硯辞、今の私たちの関係で、あなたがこんなことをするのが適切だと思う?」

顧硯辞は親指で唇の端を拭い、その瞳には狩りを成功させた猛獣のような満足感が浮かんでいた。

「不適切でもキスはした。まさか俺がお前にセクハラをした証拠でもあるとでも言うつもりか?誰に一部始終を訴えるんだ?」顧硯辞は彼女の乱れた髪を一筋、耳にかけてやりながら、辛抱強く言った。「温知知、これが大人の世界だ」

大人の世界...

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