第103章

リビングに駆け込んできた二人の子供は、一目散に村上家の祖母の元へと向かった。

「ひいおばあちゃん、ママが美味しいもの買ってくれたの。一緒に食べようよ」

白井美咲の甘えるような愛らしい声に、祖母は目を細めて相好を崩す。目尻が下がり、優しい三日月のような形になった。

「よしよし。おばあちゃんはいいから、二人でお食べ」

「ゴホン……」

別のソファに座っていた村上信也が、わざとらしく咳払いをして子供たちの注意を引こうとする。

二人の子供はちらりと彼を振り返ったが、すぐさま祖母のそばへとにじり寄っただけだった。

白井美咲は小さな唇を尖らせて、祖母に訴えかける。

「ひいおばあちゃん、聞い...

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