第70章

川島京子は怒り心頭に発し、受話器越しに怒鳴り散らした。

「麗子、あんた何言ってるの? 父親が……あの変態オヤジの藤本大和にあんたを嫁がせるって、正気!?」

白井麗子は頷いた。

「……ええ」

その声には力がなかった。

川島京子はさらにヒートアップし、首に青筋を立てんばかりの勢いで吼える。

「ふざけないでよ! それでも親なの? 藤本大和なんて四、五十過ぎの助平じゃない。女遊びしか能がないクズよ。そんな奴にあんたを差し出すなんて、地獄に落とす気!?」

白井麗子は冷ややかに笑った。

「ふふ……あの人はもう三年も前から、私を娘だなんて思ってないわ」

彼女は軽く頭を振って、思考を切り替...

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