第189章 奇形の患者

車椅子には、異様な姿をした子供が座っていた。

その背骨は、まるでアルファベットの『U』の字を描くように逆方向へ湾曲している。その奇形ゆえか、不自然なほど首が長く見えた。

子供はわずかに顔を背けている。大勢の人間、それも白衣を着た大人たちに囲まれているせいだろう。その瞳には、怯えと緊張の色が浮かんでいた。

「なんてこと……人間がここまで体を曲げられるなんて、十年修行したヨガの達人くらいだと思っていたわ。あの子、まだ十歳にもなっていないでしょうに」

北村萌花の隣に座っていた女医が、驚愕のあまり低く呟く。

「どうすれば、あれほど身体が歪むというんだ? まさか、近親相姦の子供か?」

別の...

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