第207章 訳の分からない敵意

陽が高くなるにつれ、葡萄棚の下の熱気もじりじりと増していく。

三人の子供たちはサンバイザーを着けてはいるものの、その額には玉のような汗がうっすらと滲んでいた。

北村萌花は額の汗を拭うと、籠の中の葡萄に目をやる。

「みんな、もう十分採れたと思うわ! これだけあればワインを作るには十分よ。収穫はここまでにしましょう。まずは何かお腹に入れて、それからワイン作りを始めるのはどう?」

三人の子供たちは頷くと、北村萌花と佐藤健志の後についてパラソルの下へと向かった。

そこには、デッキチェアに身を預けた岡本源の姿があった。顔にはキュウリのパックが貼られ、その背後では青木絵里香が肩を揉んでいる。

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