第212章 私たちはネズミ捕りをしている

佐藤健志は、岡本源の言葉に一瞬きょとんとし、すぐに何かを察した様子を見せた。

「もしかして、青木絵里香が隣にいるのか?」

「あぁ。お前の言葉は全部、彼女に筒抜けだ」

「……ただの冗談だって」

佐藤健志はそう言い捨てると、一方的に通話を切った。

岡本源はスマートフォンを一瞥し、視線を青木絵里香へと移す。

「俺も被害者だと言ったら、信じてくれるか?」

青木絵里香は鼻で笑った。

「北村萌花に全部バラしてやるわ。あんたたちみたいな最低な男が、怪しい酒を使ってか弱い乙女を毒牙にかけようとしたってね」

岡本源の表情が曇る。彼は改めて警告するように口を開いた。

「言っておくがな、俺だっ...

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