第23章 彼女の体を見てしまう

北村萌花の話はもっともだった。子供たちが彼をいくら好いていても、ママに他人の家庭を壊してほしくはない。

光咲は慎重に言った。「それじゃあ、イケメンのおじさんが全部思い出すまで待とう」

由佳は祈るように言った。「イケメンのおじさんが結婚してないといいな。そしたら私のパパになれるのに。由佳、毎日会いたい」

北村萌花はため息をついた。この由佳にはしっかり言い聞かせなければ。今はナナに夢中だが、将来、悪い男に騙されてはたまらない。

かつて自分が佐藤和也を信じ誤ったせいで、こんな結末になったのだ。娘にだけは同じ轍を踏ませるわけにはいかない。

「由佳、ママはまたあなたに道理を説かないと...

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