第231章 疑わしいターゲット

北村萌花は、青井望の表情に微かな葛藤が滲んでいるのを見て取った。

彼女は腕を組み、口元に笑みを浮かべて切り出す。

「当ててみましょうか。あなたがこれから言おうとしていること……大角冴子のことでしょう?」

青井望は苦笑交じりに頷いた。

「女の勘は鋭いと言うけれど、君のは別格だな」

「どんなに鋭い勘も、あなたの演技力の前には脱帽よ」

北村萌花は、昨夜まんまと青井望に騙されていた大角冴子の姿を思い出し、呆れたようにため息をついた。

「また当ててあげる。昨夜を経て、大角冴子が噂のような悪女じゃないと気付いた……そんなところ? まるで純潔な羊のように善良で、騙すのが心苦しくなったとか」

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