第235章 実験成功

電話の向こうから聞こえてくる声に、大角正躬は聞き覚えがあった。記憶の糸をたぐり寄せ、しばしの沈黙の後、ようやくその声の主に行き当たる。

「君は……佐藤健志か?」

佐藤健志は、電話口で薄く笑った気配を見せた。

「どうやら、私の声だとお気づきになられたようですね。北村さんの身の振り方についてなら、大角さんが心配する必要はありません。彼女は今、私の専属秘書のようなものですから」

受話器を握る大角正躬は、苦笑を漏らした。まさか北村萌花との会話が、すべて佐藤健志に筒抜けだったとは。

「これは失礼した。佐藤社長の手腕があれば、北村さんのために、より優れた研究室を用意できることは間違いないだろう...

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