第237章 父子の確執

記者会見を終えた森村奏良は、疲労困憊の体を引きずってオフィスに戻ろうとした。だが、ドアを開けた先には、森村浩人が鎮座していた。

森村奏良は、また幻覚を見ているのではないかと疑った。彼は歩み寄り、森村浩人の顔と床に伸びる影をじっと凝視する。やがて、その視線に耐えかねた森村浩人が口を開いた。

「いつまで見ているつもりだ? 私の顔に何か書いてあるとでもいうのか」

その声で、森村奏良は現実に引き戻された。目の前に座っているのは幻覚ではなく、正真正銘、自分の父親だ。

「喜びの色が見えるかと思いましてね。どうやら、俺の発見は大して嬉しくないようですが」

森村奏良は肩をすくめると、オフィスのソフ...

ログインして続きを読む