第299章 心地よい治療

宴会場に集められた人質たちは、まさか自分たちの生き残る希望が北村萌花に託されることになろうとは夢にも思っていなかった。

四方八方から突き刺さる重苦しい視線の数々。そのプレッシャーに、萌花は思わず息を呑んだ。

「プレッシャーを感じるな。俺がついてる。思い切ってやってこい」

健志はそっと萌花の手を握り、耳元で低く囁いた。

その言葉に、萌花の波打っていた心は次第に落ち着きを取り戻していった。彼女はこくりと頷くと、ルディのそばへと歩み寄った。

「それでは始めるわよ、ルディさん。もし少しでも痛みや違和感があったら、すぐに言ってね」

萌花が携帯用の小さなポーチを開け、中から銀針を取り出す。

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