第330章 私は名医を愛する

北村萌花が姿を現したとき、青井幸二と青井幸一は会話を切り上げた。

佐藤健志は立ち上がり、北村萌花を迎えに歩み寄った。

「どうだった? 北村昇太は生きているか?」

北村萌花はこくりと頷いた。

「全身の骨を繋ぎ合わせて、損傷した内臓も縫合できるところはすべて処置したわ。でも、今回は前回よりも重傷だから、いつ目を覚ますかはわからない」

佐藤健志はため息をつき、北村萌花の額を撫でると、そこにびっしりと汗が滲んでいることに気づいた。

急にどっと疲労を感じたのか、北村萌花は佐藤健志の胸に崩れ落ち、涙を流しながらむせび泣いた。

「本当は、母の仇として今すぐ彼を殺してやりたい。でも、証拠と真実...

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