第373章 北村昇太の目覚め

北村萌花の脳裏に、ブルースター製薬の名が浮かんだ。森村家と同じく、医薬分野を主戦場にしている企業だ。

ただし森村家が国内で事業を広げているのに対し、ブルースター製薬は海外に軸足を置いている。

「海外の医薬市場は桁が違う。ブルースター製薬のシェアだって、まだまだ取れる余地があるわ。それに――白血病治療薬の研究に成功したって一度発表してるでしょ。世界中に、少しは名前が残ってる。大角正躬が、海外の製薬会社と白血病の処方を断るとは思えない」

佐藤健志の口元に、確信めいた笑みが浮かぶ。北村萌花はその魅力的な男を見つめ、ぎゅっと腕に抱きついた。

「あなたが何をしようと、私は味方よ」

「ありがと...

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